転職が珍しいことではない「看護師」
看護師の平均転職回数
看護師は転職の多い業界で、首都圏と関西圏の看護師を対象に行われたアンケートでは、平均転職回数が2回となっています。回数にばらつきがあるとはいえ、30%以上の人が3回以上の転職を経験しているというデータが出ています。人口が多い首都圏や関西圏以外の地域であっても看護師の職場である病院は複数あるので、業界全体を見ても同じような結果が出るのではないでしょうか。
アンケートの内容からわかる通り、看護師は転職が多い業界です。この業界では若いうちから転職する人が多くみられます。20代では転職経験がない人と複数の転職経験がある人の割合がほぼ同じです。そして、30代では転職経験がある人の割合が上回るので、中堅看護師は転職経験のある人がほとんどといえます。
ここからは看護師が転職をする理由についてみていきましょう。
人間関係
人間関係が原因となっている転職は、看護師に限らずあらゆる業界で起きています。中でも、看護師は特に人間関係が理由で転職をする人が多い業界です。看護師の仕事は患者さんとだけではなく、看護師同士やその他の職種など、多くの人と関わりながら進めていかなければいけません。チームで仕事をするためには苦手な人や関わりを持ちたくない人ともコミュニケーション取らなければいけないので、人間関係はスムーズに業務を回せるかどうかに直結しています。そのため、人間関係が悪い場合は「転職しなければきちんと仕事ができない」という考えに行き着いてしまいがちです。
モチベーションが下がる
看護師の仕事は診療科によってガラッと変わるので、配属された診療科や職場によってやりたいことができるかできないかが分かれます。興味がない診療科に配属されてしまった場合は仕事に対するモチベーションが下がり、ストレスを感じて転職する人も少なくありません。
スキルアップを考えて
看護師の仕事はとても幅広いので、はじめうちは自分が何に興味があるのかわからない人が多いですが、経験を積んでいくうちにやりたい分野がみえてきます。そして、その分野をもっと深く学びたいと考えたり、スキルを高めたいと思う看護師は大勢います。看護師のスキルを証明する資格には「専門看護師」や「認定看護師」などがありますが、これらは特定の分野に特化した知識や経験、技術が必要とされるので、取得したい分野での臨床経験が重要です。そのため、スキルアップができる職場に転職をしたいと考える看護師も多いです。
